愛知県では、昨日(2/4)、今日、そして明日と、私立高校の入学試験です。昨日3時近く、私立高校が多い地区を運転中に、学生服を着た行列を見ました。なんだろうとふと思っていると、そうそう、入試を終えた中学三年生の集団でした。綺麗に列をなして、歩いています。班長と思わしき子が先頭に立ち歩いていました。そんな小集団が沢山帰るところで、様々な中学校から来ているようでした。
ところで、愛知県では、高校進学する中学生は、必ずといっていいほど私学を受験します。これは愛知特有だと思います。というのは、愛知県では、公立志向が強い地域で、難関大学を目指すいわゆるエリート候補の子たちは、公立の特定の学校に進学するというのがお決まりのパターンです。
つまり
・第1志望公立
・第2志望公立(愛知は同時に2つ公立を受験することができます)
・第3志望私立特進クラス(有名大学進学用特別クラス)
・第4志望私立一般
という流れです。
ですからとりあえず最悪のパターンを考慮して私立を 滑り止め として 受験するのです。ちなみに募集定員は、公立と私立の比率を1:2にするという確約がありますので、公立はさらに合格倍率が高くなってしまうのです。
以上の理由で、進学希望の中学生は、ほぼ私立を受験します。こんな理由で、各私学は受験者が在籍生徒数よりも多くなり、試験会場付近は中学生で溢れんばかりです。また、中学生たちに対応するために高校では、試験会場の確保や入試スタッフの確保で、派遣を雇うところもあるそうです。
ところで、文科省のデータに、親の年収と子どもの偏差値との関係を調べたものがありますが、これによると、親の年収が高いほど子どもの偏差値はよい という結果が出ています。つまり、愛知県では、年収の高い家庭の子は公立へどんどん進学し、年収の高くない家庭は、その分公立に行けなくなり、私立に行かざる負えないという結果になっています。
当然私立は公立に比べ授業料が高くなっています。年収の高い家庭は、公立へ行き、無償化の恩恵をあずかり、年収の低い家庭は、高額な授業料負担を強いられるということになってしまっています。それでも公立分の授業料は減額され一部負担とはなりますが、決して家計は楽にはならないようで、特に愛知では、金持ち優遇の制度となっているのです。
補足.
愛知県では、このような金持ち優遇制度を補うために、私立高校授業料軽減制度があります。公立の授業料分を引いた残りの授業料に対して、所得に応じて補助金を給付するという制度です。これにより、所得によっては完全無償化もできていますが、所得によっては、一部負担を余儀なくされている家庭もまだまだ多いようです。
大阪では私立高校も完全無償化になっているので、愛知もそうなるといいのではないでしょうかね。
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