新聞などで、○○会社の利益が昨年よりも30%増 などと聞くことがありますが、利益が増えたといっても実は、そこには、隠れた秘密があります。
利益には、以下の5種類があります。
「売上総利益」「営業利益」「経常利益」「税引前当期純利益」「当期純利益」
です。
利益が増えたといっても、どの利益なのか、注目しなければ、本当に儲かっている会社かどうかわからないということです。
ところで、これらの利益にはどんな違いがあるのでしょうか。
「売上総利益」は、売れた金額-仕入れ値 のことです。単純に売れた分の利益から仕入れ値を除いたものですから、さらに、人件費(給与分)や家賃(テナント料)などが実際には引かれますから、実際、企業に残るお金は少なくなります。
「営業利益」は、本来の事業で儲かった利益です。企業は、本業以外にも副業で利益を得ている場合があります。たとえば、銀行が駐車場をコインパーキング化して、休業日に利益を得るというようなものです。営業利益は、この分を除いで、純粋にその本業で得られた利益です。もちろんそれに要した人件費、テナント料などは除かれたものとなります。
「経常利益」こちらは、副業分の利益も含まれていますが、企業が得た利益となり、コンスタントに得られる利益です。
「税引前当期純利益」は、特別な利益が含まれいます。たとえば工場を閉鎖し、土地建物を売却すると、売った分の利益が発生します。このような特別な臨時収入を加味したものが、税引き前当期純利益です。ですから、ここの部分が経常利益に比べて非常に大きい場合は、次年度は、その分はなくなってしまう という見方がいいと思います。
そして、税金分を引いて、最終的に手元に残った分が、「当期純利益」です。
当期純利益が企業が手元に残ったお金ということになります。
以上のように考えると、企業の利益が増えたとしても、どの利益が増えているのかをチェックすることが大切です。例えば、本業で儲かっている営業利益または、副業分も含めた経常利益をチェックして、最終的に当期純利益をチェックする というのがよいかもしれません。
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